レッスン中に鏡の中の自分とSNSなどで目にする理想のバレリーナとの違いに、がっかりする事があるのではないでしょうか。
やっぱり大人から始めるのでは無理があったのかな、と思っているかもしれません。
実は、大人からバレエを始めても、上達して美しく動けるようになります。
大人に合ったレッスンの仕方がありますし、大人だからこそ理解できる事も沢山ありますよ。
ただ、子どもの体と大人の体は柔軟性がかなり違います。
正しい方法でレッスンをしないと、ケガや故障につながるので注意が必要です。
この記事では大人のペースでバレエと向き合うヒントについて書いているので、美しく楽しいバレエライフに役立ててください。
大人からのバレエの3つの勘違い
- 勘違い①大人から始めるには遅い
- 勘違い②すぐに優雅に踊れるようになる
- 勘違い③バーレッスンよりもセンターレッスンを重視する
勘違い①大人から始めるには遅い
バレエは子どもの頃から始めるものというイメージがあり、大人から始めるのは恥ずかしいと感じる方も多いかと思います。
大人からだと柔軟性や体力に不安を感じたり、レオタードを着ることに抵抗があったりしますよね。
しかし、大人からバレエを始めても遅くはないですよ。
- ほとんどの大人クラスでは、床で座ったりバーを使い身体をしっかり準備させる動きからスタートする ⇒ いきなり難しい事はしない
- 大人は巻きスカートや黒いスパッツなどの着用がOKとされている ⇒気になる箇所をカバーできる
このように、今は大人から始めてもバレエを楽しめる環境が整っていて、安心してレッスンに参加できます。
最初は恥ずかしかったり不安かもしれませんが、思い切って飛び込んでみると、大人から始めても大丈夫だったなと感じますよ。
勘違い②すぐに優雅に踊れるようになる
大人は柔軟性や筋力が子どもとは違います。
| 子ども | 大人 | |
|---|---|---|
| 背中 | 無理なく後ろに反れる | 後ろに反りにくい |
| 脚 | 高く上がる | 90度以上上げるには 訓練が必要 |
| 足の甲 | つま先を伸ばせる | つま先を伸ばすには 訓練が必要 |
このような違いがあるので、大人の初心者クラスのレッスンでは想像していたよりも簡単な動きしかしません。
【簡単な動きの例】
- 背中を反るのは胸の後ろから反り、天井が見える程度
- つま先立ちはバーを持って行う
- 脚は上げても90度まで
- ジャンプはその場で行う小さなジャンプのみ
まずは大人の可動域でも無理なくできる小さな動きから、ゆっくりとスタートします。
SNSや動画で見るような難易度の高い動きを練習するまでには、段階を追っていきますよ。
勘違い③バーレッスンよりもセンターレッスンを重視する
バレエのレッスンは二部構成となっています。
| バーレッスン | ・バーという棒に手を添え行う基礎練習 ・バレエのレッスンの土台となる |
| センターレッスン | ・スタジオの中央でバーに頼らず動く練習 ・バーレッスンより複雑で表現力豊かな動きを行う |
バーレッスンを単調な繰り返しに感じる方もいるのではないでしょうか。
実は、バーレッスンはバレエに必要な全ての要素が詰まっています。
バーレッスンでできないことは、センターレッスンでもできないんですよ。
たとえば、バーを持ってバランスを取った時にグラグラしていたら、センターレッスンでもグラグラしてしまいます。
大人だからこそバーレッスンを大切に、その練習がセンターレッスンにどうつながるのか考えて取り組みましょう。
大人からのバレエの間違った思い込み
- 身体が硬いと習えない
- 足が太くなる
- レオタード姿にならなければならない
体が硬いと習えない
バレエには子どもの頃から柔軟をしていないとできないイメージがあるのではないでしょうか。
そのため、多くの人が大人からだと柔軟性を身につけるのは無理だと感じ、大人からバレエを始めるのは難しいと思っています。
実は、大人からバレエを始めても体は柔らかくなりますよ。
大人の柔軟性や筋力に合わせた指導がされるので、レッスンを続けていくうちに無理なく柔軟性が身につけられるのです。
たとえば、大人クラスではこのような指導が行われています。
| 大人の柔軟性・筋力の例 | 指導の具体例 |
| 脚を180度に開いて立つ1番ポジションができない | 狭い角度の1番ポジションで立つ |
| 脚が高く上がらない | 低い位置でキープすることから始める |
| つま先が伸びない | 両手でバーを持って片足ずつつま先を伸ばす |
ほとんどの大人クラスでは、床で座ったりバーを使い身体を準備させる動きからスタートします。
大人から始めた人も安心してレッスンに参加できますよ。
脚が太くなる
「バレエを始めたら脚が太くなった」という話を耳にしたことがあるのではないでしょうか。
たしかに、バレエは脚の筋肉を使うため、筋肉質になり脚がたくましくなることがあります。
しかし、正しいバレエレッスンで付く筋肉は細く長い筋肉です。
もし脚が太くなってしまったのであれば、レッスンで間違った筋肉の使い方をしているということです。
たとえば、このように間違った筋肉の使い方をすると、本当に脚が太くなってしまうので注意しましょう。
| 間違った筋肉の使い方 | 正しい筋肉の使い方 | |
|---|---|---|
| もも | 前ももに力を入れる | ももの裏の筋肉を意識して使う |
| ふくらはぎ | 上体を引き上げず、力だけでつま先立ちをする | 上体を引き上げ、無駄な力を使わずつま先立ちする |
引き締まったきれいで健康的な脚を手に入れたい人にこそ、バレエのレッスンを受けることがおすすめです。
レオタード姿にならなければならない
ほとんどのバレエ教室で、子どもはレオタードとピンクタイツの着用が決まりとなっています。
そのため、大人でもバレエを始めたらレオタードとタイツ着用が必須と思いますよね。
大人クラスでは、レオタード以外のアイテムの着用OKのお教室が多いですよ。
- レオタードの上に羽織るTシャツ
- 巻きスカートやショートパンツ
- タイツの代わりに履く黒いスパッツ
このようなアイテムを追加できると、レオタード姿に抵抗を感じる方も安心できるのではではないでしょうか。
必要なウエアを上手に取り入れて、バレエスタイルを楽しみましょう。
大人からのバレエのデメリット
- 柔軟性・筋力・体力 の壁
- バレエの型の習得が難しい
柔軟性・筋力・体力の壁
子どもの頃に比べて柔軟性・筋力・体力が落ちてきている大人は、ケガのリスクも上がります。
| 足りないもの | ケガの具体例 |
|---|---|
| 柔軟性 | 無理なストレッチで筋を痛める |
| 筋力 | ジャンプの着地に失敗して肉離れを起こす |
| 体力 | 足がもつれて転んで捻挫をする |
子どもは体が柔らかく軽いので多少の無理をしたり転んでも平気ですが、大人は大きなケガにつながる事もあります。
- レッスン前のウォームアップは必ず必要
- 基礎練習に時間をかける
バレエの型の習得が難しい
バレリーナのポーズって普通の人とはどこか違って美しいですよね。
バレエには、このような普段の生活にはない動きや型があります。
| アンディオール | 脚を股関節から外旋させる動き |
| ルルヴェ | かかとを上げてつま先立ちになる動き |
| エポールマン | 腰の位置は変えず上半身をねじりスパイラルさせる動き |
このようなバレエのポーズを努力しても取れず、「バレエに向いていないのかな」と心が折れてしまうこともありますよね。
レッスン中に鏡を見て自己嫌悪に陥ったり、経験者と比べて自信喪失してしまうことが大人には起こりやすいです。
特にアンディオールは日本人には馴染みのない動きなので、子どもの頃から習っていても習得するのが難しいのですよ。
大人からバレエを始めた人は、本来ならば180度開かなければならない1番ポジションも、90度を開くのがやっとの方がほとんどです。
大人は、子どもよりバレエ独特の型を身につけるのに時間がかかると認識しましょう。
焦らず練習を積み重ねていくことが必要
大人からのバレエのメリット
- 心身の美容と健康になる
- 大人は頭で理解できる
- 大人ならではの豊かな表現ができる
心身の美容と健康になる
厳しい話が続いてしまいましたが、大人からのバレエには良いこともたくさんあります。
【バレエのレッスンを続けると起こる効果の例】
- 姿勢が良くなる
- 全身運動で血行がよくなる ⇒ 肩こり・腰痛の軽減
- 美しい音楽で身体を動かしストレス解消
- お肌の調子がよくなる
バレエスタジオには大きな鏡があっていつも自分の姿勢をチェックできるので、自然と背筋が伸びますよね。
バレエのレッスンは頭からつま先まで全身をくまなく使うので、コリがゆるんで身体が軽くなったり、冷え性がよくなったと感じる方が多いようです。
また、左右均等に動いていくので、身体のゆがみも緩和されます。
良いことは身体的な面だけではありません。
バレエのレッスン曲は美しいピアノ曲が多く、音楽にのって身体を動かすと仕事や家事などのことは忘れ、自分のことだけに集中できます。
リフレッシュできて、レッスン後はみなさんお肌も表情も明るくなりますよ。
文部科学省の資料にも女性のための運動の効果が書かれていて、更年期のおすすめの運動にダンスやストレッチがあげられていますね。
まだまだ書ききれないくらい、大人からのバレエは心身の美容と健康に大きな効果をもたらしてくれます。
大人は頭で理解できる
大人クラスではの講師の説明が多くなります。
なぜなら大人は先生が言葉にしたことをきちんと理解する事ができるから。
論理的にインプットし上達していくことができるのです。
| 子どもクラスの指導 | 大人クラスの指導 |
|---|---|
| 体を使って見本をみせる視覚優位な指導が多い | 論理的な説明が多い 例 ・どこの筋肉を意識して使うのか ・どういう角度で見せるのか |
講師の説明をしっかりキャッチし実践していくと、大人はグッと上達できるのですよ。
大人ならではの豊かな表現ができる
大人は身体的にはデメリットが多くなってしまいますが、内面的には強みがあります。
それはバレエは芸術だからです。
これまでの人生経験をいかすことができるのですよ。
- 顔の角度やアームスを使った優雅な動き
- 喜びや悲しみ、愛情などの感情を深く表現できる
大人だからできる芸術表現は、大人バレエの醍醐味といっても過言ではありません。
豊かな表現を楽しみましょう。
大人からのバレエで上達する方法
- 自分に合う教室を選ぶ
- 自分に合うウエアやシューズを選ぶ
- 自分でできるボディケアをする
- 発表会に参加する
自分に合う教室を選ぶ
大人クラスと一言でいっても、経験者向け・初心者向け などレベルも様々ですよね。
また、ゆっくりワイワイ楽しい・ピリッとストイック など、雰囲気もお教室によって様々です。
自分が求めていた指導をしているクラスを受けると、上達も早いですよ。
楽しく上達するには、自分に合う教室に通うことがとても大切。
自分が何を求めるのか明確にしておきましょう。
| 料金体系 | レベル | レッスン内容 | |
|---|---|---|---|
| バレエ教室 | チケット制 月謝制 | 初級~上級 | レッスン前後に繋がりがある |
| カルチャーセンター | 月謝制 | 初級 | 数か月で1サイクルの場合が多い |
| スポーツクラブ | 月謝制(会員費) | 初級~中級 | 単発 |
この他にも、バレエ団付属の大人クラスや市が主催の公民館クラスなどがあり、多くのクラスから選ぶことができます。
ほとんどのクラスで体験レッスンが設置されていされているので、実際にみて自分に合うクラスを見つけましょう。
自分に合うウエアやシューズを選ぶ
ウエアはお教室で指定される場合もあります。
自分で選ぶときは以下のことに気をつけましょう。
- 動きやすくある程度体のラインが分かるウエアを選ぶ⇒体がそれぞれ正しい位置なのか分かり、講師から的確な指導も受けやすい。
- シューズはバレエ専門店でシューフィッターにみてもらう⇒合ったシューズは正しいポジションを取る助けになる。合わないシューズは怪我の原因に。
大人は胸や腰回りを隠したくなりますよね。
しかし、バレエレッスンにはNGなウエアがあります。
| ダボダボしたパンツやジャージ | バレエ用の巻きスカートやショートパンツ ⇒腰や足の方向が正しいか分かりやすい |
| フード付きのパーカー | 細身のTシャツやバレエ用ニット ⇒バレエに大切な肩甲骨のラインが見える |
お気に入りのウエアやシューズを身につけると、気分も上がります。
自分に合うものを探して楽しくレッスンしましょうね。
自分でできるボディケアをする
大人は何もしないでいると身体がすぐ固くなってしまいます。
また、レッスンでの筋肉痛が何日も残ることも、、、
大人こそ、踊りやすいしなやかな体を手に入れるために日々のセルフケアが大切ですよ。
【おすすめのセルフケア】
- お風呂上がりのストレッチ⇒お風呂あがりは身体があたたまっているので、安全で効果的
- マッサージローラーで気になる箇所をコロコロとほぐす⇒筋肉のコリがほぐれて身体が軽くなる
日々の疲れや身体のコリをため込まないよう、お風呂上がりのセルフケアを習慣にしましょう。
発表会に参加する
大人が発表会に参加するのは勇気がいると思いますが、もしチャンスがあるなら参加することをおすすめします。
普段のレッスンは基礎的なことが中心ですが、発表会の練習では普段やらないような振りも練習できますよ。
【発表会で経験できること】
- 1曲をとおして作品として仕上げる⇒技術・表現・体力と、普段のレッスンでは身につかない力がつく
- 衣装のメンテナンス
- 舞台メイクの仕方
- リハーサルの過ごし方
このように舞台に立たなければできない経験ができます。
また、大人は表現力が必要な役がつくことが多いので、舞台に子どもだけでは足りない深みを与えることができるのですよ。
機会があったらぜひ参加してみてくださいね。
よくある質問
- Qトウシューズは履けるようになりますか?
- A
お教室と講師の判断によりますが、トウシューズを履けるお教室も増えてきています。
トウシューズが許可される条件は様々ですが、レッスン回数や年数・筋力や足の柔軟性で判断されることが多いです。
トウシューズのレッスンはケガや転倒の危険を伴うので、必ず講師の指示に従いましょう。
- Q大人からバレエを始めても講師になることはできますか?
- A
大人から人が始めた人がバレエ講師になるのはほぼ不可能だと思ってください。
ほとんどのバレエ講師が、幼いころからレッスンを続けている方です。
しかし、バレエ由来のボディコンディショニング系なら資格を取得できる可能性がありますよ。
講師を目指したい方は、バレエを活かせる資格に目を向けるのも一つの選択肢です。
まとめ
大人からのバレエについて、勘違いされやすいことをまとめてみましたがいかがでしたでしょうか。
大人バレエは大変なことも多いですが、正しく取り組むとそれ以上に素晴らしいことがたくさんあります。
美しいバレエがある生活は、人生に彩りをあたえてくれますよ。
この記事を読んだ方が、正しい知識でバレエライフを満喫できることを願います。

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